私的続編映画ベストテン 2010
さてさて、年の瀬です。
ワッシュさんの「続編映画ベストテン」に参加してみるよー。
メジャーなハリウッド映画が多いです。
10位からカウントダウンしていきます。
10.『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(Dir. Richard
Marquand, 1983, 原題 Star Wars Episode VI: Return of the Jedi)
私が初めて観た「スターウォーズ」。「なんでこのおじさん(ハン・ソロのこと)は固められてるの?!」「なんでこのビキニのお姐さんがお姫様と言われてるの?」と幼少時に観て謎だらけでした。いちばん最後から観てしまったので、今でも分からないことだらけでっす。
9.『仁義なき戦い/ 代理戦争』(Dir. 深作欣二, 1973)
山守組長のズルさが露になってくる。車に轢き潰される骨壷は衝撃だった。なぜかこの作品だけ血ノリの色がリアルなのも印象に残っている。
(『代理戦争』のトレイラーがなかったので、第一作目『仁義なき戦い』のトレイラー貼り付けておきます(なぜかドイツ語の字幕つき))
8.『インディ・ジョーンズ/ クリスタル・スカルの王国』 (Dir. Steven
Spielberg, 2008, 原題 Indiana Jones and the Kingdom of the
Crystal Skull)
原爆をエンターテインメントとして使ってしまったことで問題となった。「知というのは本来危険なものである」という
本作のテーマには合っている。スピルバーグは自覚的にヤバイことをしてしまう監督だと思う。
7.『インディ・ジョーンズ/ 魔宮の伝説』 (Dir. Steven Spielberg, 1984,
Indiana Jones and the Temple of Doom)
オリエンタリズムに溢れた本作。単純にアトラクション的に楽しい。
6.『インディ・ジョーンズ/ 最後の聖戦』(Dir. Steven Spielberg, 1989, 原題 Indiana Jones and the Last Crusade)
私的見所:リバー・フェニックスのファンだったので、インディの少年時代を演じたのが嬉しかった!! インディと父親役ショーン・コネリーとの掛け合いも楽しい。ロケに使われたヨルダンのペトラ遺跡の美しさが物凄く印象に残っている。人に聖杯伝説*1を説明するときに、「ほら、あの『インディ・ジョーンズ』の三作目に出てきたでしょ」と、よく例に使わせてもらっている。
5.『悪魔のいけにえ2』 (Dir. Tobe Hooper, 1986, 原題 The Texas
Chainsaw Massacre)
あのレザー・フェイスがラジオのDJに恋?! ラブコメです。基地外一家の中で、レザー・フェイスが一番まともで、父親や兄に振り回される次男坊というのがわかります。復讐に燃えるシェリフ役デニス・ホッパー+チェインソウの絵面は、基地外一家にぜんぜん負けてないよ!
4.『ターミネーター2』 (Dir. James Cameron, 1991, 原題 Terminator 2:
Judgment Day)
エドワード・ファーロングの目をみはるような美少年ぶりに世界中が驚いた。「ターミネーターが味方で父親代わり役になったら」というシミュレーション物としても楽しめる。あとやっぱりサラ・コナーの筋トレ!
3. 『エイリアン2』 (Dir. James Cameron,1986, 原題 Aliens)
私的見所:少女を守るリプリーのたくましさ、H. R. ギーガーによるエイリアン造型*2、ウェイランド社の極悪さ、宇宙船内の群像劇、リプリーとクイーンの女の戦い。海兵隊員の戦闘前の高揚感が最高にヒャッハーです。
2. 『マッドマックス2』 (Dir. George Miller, 1981, 原題 Mad Max2: The
Road Warrior )
地味な前作よりも、こちらのほうが断然印象に残ってる。北斗の拳イズムに溢れた名作。
1. 『ゾンビ』(Dir. George A Romero, 1978, 原題 Zombie/ Dawn of
the Dead )
一緒に戦ってきた仲間がゾンビとなっていく過程の切なさ、自分がゾンビになったときの対処法を遺言するなど、その後のゾンビ映画に与えた影響は計り知れない。あとやっぱり舞台となっているショッピング・モールの使い方のうまさ!文句の付けようのない傑作。
今回選出してみて、自分の映画の好み(=いかにインディ・ジョーンズを愛しているか)が分かりました。
ワッシュさん、貴重な機会をありがとうございました!
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*1:「聖杯伝説 Le Légende du Saint-Graal ヨーロッパ文学の作品中に「聖杯」を初めて登場させたのは、12世紀の作家、クレチアン・ド・トロアである。彼は5つのアーサー王関係の作品を残したが、そのうちフランドル伯フィリップ・ダルザスに捧げた最後の作品『聖杯伝説』Le Roman de Perceval ou le Conte du Graalの中でのことである。傷を負った漁夫王の城で、主人公ペルスバルは血のしたたる槍、燭台、聖杯、銀の肉切り皿が運ばれる不思議な行列を目撃する。だがこの時点での「聖杯」は必ずしもキリスト教的な意味での聖なるものではなく、一個の器に過ぎなかった。しかし、この主題は人々の想像力を刺激し、さまざまな起源からのさまざまな言語による物語が書かれ、語られ、ヨーロッパにひとつの大きな潮流をつくり上げることになった。聖杯伝説には大別すると3つの起源が考えられる。第1の説は、ケルト起源説であり、ロジャー・ルーミスなどアメリカ人学者を中心に形成された。意見の差は大きいが、漁夫王、彼を傷つけた槍、そのことによってもたらされた土地の荒廃の源を、ケルト伝説に求めるというのが基本的態度である。ケルト伝説には、ことにクレアチンの不思議な行列にみられる物体を説明できる実例が多く、主人公の異界への訪問と理解できる。第2はキリスト教起源説で、ここではキリストが最後の晩餐に用い、アリマタヤのヨセフが十字架から下ろされたキリストの血の一滴を受けた「聖杯」Holy Grailとなる。槍はキリストの脇腹を刺したものであり、行列の意味はキリストの受難とそれにまつわる教訓となる。この聖杯を求めて円卓の騎士たちが探求の旅に出るのだが、心の清い騎士のみが手にすることができる、この聖杯をめぐる冒険は、多くの作家たちの韻文、散文作品の中で扱われるのである。第3には、多くの説が含まれる。ケルト的なものもキリスト教化も、祭儀起源説もある。後者は、聖杯を女性原理、槍を男性原理―両性の生殖力の象徴とみなす。また、イスラムの影響を説く学者、ペルシア伝説とその類似の指摘、テンプル騎士団(神殿騎士修道会)やアルビ派の影響、グノーシス派の影響、いや原典があったとする説、エジプトの影響、精神分析学の見地からの説、ユダヤ教の影響を指摘し、クレアチンが『聖杯の物語』を書いた目的はユダヤ人の改宗とする説などがある。T. マロリーをはじめワーグナーやテニソンなど、この主題を手がけた作家や作曲家は多い。伝説によると、キリスト処刑後のアリマタヤのヨセフは、聖杯をイギリスへ運び、グラストンベリーの丘に埋めたという。その丘は今日「チャリス・ヒル(聖杯の丘)」と呼ばれ、南の麓には「聖杯の井戸」がある」出典:『ブリタニカ国際大百科事典』Britannica Japan Co., Ltd./ Encyclopaedia Britanica, Inc., 2004.
*2:ギーガー調のエイリアン造型を、ギーガーに無断で使用したそうです。出典:「ギーガーと映像」http://homepage3.nifty.com/horror_channel/column/c_gigerfilm.htm#top