2012年3月に観た映画・DVD

3月の鑑賞メーター
観たビデオの数：7本
観た鑑賞時間：615分

ウィッカーマン 特別完全版
行方不明の少女を探し、敬虔なクリスチャンであるスコットランド本土の巡査部長がサマーアイル島に出向く。そこではメイポールを"phallic symbol"として崇める性教育を子どもたちに施し、若者たちは夜の墓場で乱交、老人たちは酒場で淫らな歌を歌う。その異教的文化は、19世紀にサマーアイル卿の祖父によりもたらされたものだった。12歳の処女よりも、成人の童貞の方がある儀式においては重宝されるという点は考えさせられる。女装して行列を率いるクリストファー・リーは見もの。ポール・ジョバンニによる音楽が秀逸。
鑑賞日：03月18日 監督：

ドラゴン怒りの鉄拳 デジタル・リマスター版
「怒りの鉄拳祭」(1) 精武門の道場主が亡くなる。葬式の最中に道場破りを挑んできた虹口道場の日本人を、門下生陳真が撃退する。師匠が日本人に毒殺されたことも発覚し、陳真は一人孤独な戦いに身を投じていく・・・。白い学ランが泥まみれになる冒頭の鮮烈な埋葬場面から始まり、ノラ・ミャオとのラブシーン、配電技師姿(猫背のメガネ男子で愛想笑い!)、老人姿(白髭とメガネの下は眼光鋭い)など、ブルース・リーのいろいろな姿が見られる。体技と表情による怒りの表現が凄い。チャチャのチャンピオンというのも納得の身のこなしが優雅。
鑑賞日：03月18日 監督：ロー・ウェイ

レッド・ドラゴン / 新・怒りの鉄拳 デジタル・リマスター版
「怒りの鉄拳祭」(2) 台湾でその日暮らしをする孤児のアロン。台湾に渡った精武館の娘レイ(ノラ・ミャオ)は、精武会と名前を変え新しい道場を開く。しかし、台湾でも日本人は横暴を極めていた。怒りが頂点に達したアロンは精武会に入会し、武道の修業を積む。レイはアロンに陳真の遺した迷踪拳を伝授し、亡き恋人の面影を見るのだった。・・・陳真の継承者であるアロンに、ブルース・リーの死後香港アクションの継承者となったジャッキーの姿が重なる。先駆者とのカラーの違いを出すためのへっぴり腰演技からうかがえる身体能力の高さ。
鑑賞日：03月18日 監督：ロー・ウェイ

フィスト・オブ・レジェンド 精武英雄 [DVD]
「怒りの鉄拳祭」(3) 精武門の門下生陳真と虹口道場・日本軍の戦い第3段。李連杰と倉田保昭の戦闘シーン、羽織を丁寧に畳んでからの飛び蹴り、砂埃で目が見えなくなってからの二人の戦い方がかっこいい。自分の身を呈して陳真を救う日本人留学生役の中山忍も素敵。悪役の強さを表すパフォーマンス、今回は掌底で釘を打ちこむ。ブルース・リーの陳真と異なるのは、冒頭で日本の京都大学に留学していること、毒殺されたことを確かめるために師匠の墓を暴き、内臓を取り出す点など。婚約者、インテリ文官など、日本人描写の変化が印象的。
鑑賞日：03月18日 監督：ゴードン・チャン

レジェンド・オブ・フィスト／怒りの鉄拳 [DVD]
「怒りの鉄拳祭」(4) 1914年から17年まで、陳真は連合軍の兵士兼労働者として第一次世界大戦に参戦していたという設定。フランスで自分の身代わりのように死んだ友人と身分を偽って25年の上海に現れ、今度は抗日戦線に身を投ずる。ナイトクラブ・カサブランカのオーナー役でアンソニー・ウォン、歌姫役でスー・チーという豪華キャスト。物凄くお洒落で仕立てのいいスーツを着こなし、ピアノを吹替なしで弾き、白い学ラン、黒革の学ラン、黒マスクを身に着け高速でリムジンの上を滑るように走るドニーさんの姿には見惚れずにいられない。
鑑賞日：03月18日 監督：アンドリュー・ラウ

テナント〜恐怖を借りた男 [VHS]
ロマン・ポランスキー監督、主演。ポーランド系移民のトラルコフスキー。パリでアパートを借りようとするが、礼金はボッタクリの上、以前の住人のシモーヌは自殺を図っていた。一体何が起こったのか？　シモーヌの友人役のイザベル・アジャーニが『燃えよドラゴン』を観ながら自慰をするシーンがエロティック。一緒に観ていた友人の指摘だが、クローゼットに前の住民の服が残っているところなど、『ゴーストライター』っぽい。主人公が錯乱していく様子は『ローズマリーの赤ちゃん』か。いきなり女装したり子供の頬を叩くポランスキーが一番の謎。
鑑賞日：03月25日 監督：

殺人魚フライングキラー [DVD]
原題"Piranha II: The Spawning[産卵]". 米軍が開発した殺人魚(トビウオとピラニアの遺伝子を配合)が人間の喉笛を襲う！リゾート地封鎖に反対するのはホテルのオーナーだけなので保安官のジレンマ要素は弱い。魚を食べようとした観光客が魚に喰われる展開。若い頃に生んだ息子を持つ強いヒロインが活躍という本作品の設定を、アジャ監督の『ピラニア 3D』は意識しているのだろうか。難破船に爆弾を仕掛けている際の音楽が『ターミネーター』っぽい。若き日のランス・ヘンリクセンが珍しく感情を持った人の演技。
鑑賞日：03月26日 監督：ジェームズ・キャメロン

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