『大野一雄 御殿、空を飛ぶ。』

2007年日本。1993年4月4日、横浜の赤レンガ倉庫で行われた公演『御殿、空を飛ぶ』から、大野一雄出演場面を中心として制作されたもの。

 

演出は次男の大野慶人

 

白塗り、太い黒・赤二色のアイライン、明るい緑のアイシャドウで「狂女」という演目を踊る姿を見て、同じく横浜に暮らしていたメリーさんを思い出した。

 

痙攣し、希求するかのように手を伸ばし、胎児のように寝転がる、青光りする身体は、時に神々しく、時に醜い死体のようである。

 

老いて骨の浮き出た身体で着物を振り乱して踊る姿は、不思議に官能的だ。歪んだフォルムの美しさ。

 

大野一雄御殿、空を飛ぶ。[DVD-VIDEO]

大野一雄御殿、空を飛ぶ。[DVD-VIDEO]