ソロリティの凶暴さ-『ハッピー・デス・デイ』

誕生日の18日月曜日から抜け出せなくなるループ物。

 

ホラーというより、『バタフライ・エフェクト』のような因果関係を楽しむサスペンス映画だった。

 

アジア人に対する態度等、ツリーという白人女性の主人公が最初あまりにも性格が悪いので殺害されてもまったく同情できないのだが、物語が進むにつれて「がんばれ!」と応援したくなるストーリーテリングの妙。

 

犯人が判明したときに、ソロリティ(大学の女子クラブ)のリーダーであるダニエルが「犯人の誤算は、カップケーキを作ったことです。ソロリティのメンバーは炭水化物を摂るわけないのに」と言っている。彼女の健在により、不健康なルッキズム至上主義が維持されたままで第1作目は終わる。

 

ホラーやミステリー的な面白さよりも、ソロリティがメンバーに課す規律の非人間性が印象に残る。