イドリス・エルバの壮絶な無駄遣い-『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』

泣きたくなるほどのイドリス・エルバの無駄遣いだった。『ブレードランナー』のロイ・バッティ役だってできる演技力の俳優に、あんな深みのないアンドロイド役をやらせたのは大罪に値する。本人の演技も、ハリウッド大作向けらしく大味にチューンアップしていたと思う。


最後、2対1の対決シーンで、「俺たちは心を大切にする」と言っていたが、その前のハカのシーンと同じくらい取ってつけた感があった。


「ファミリーが仲良くすること」に至上価値が置かれた本シリーズ。家族の軋轢が解消し、終盤では団結して困難に立ち向かう。


本作で個人的に唯一印象に残ったスタントは、ブリクストンのバイクでトラック下通り抜けシーンだけだった。

 

ライアン・レイノルズのCIA捜査官がコミックリリーフとしていい仕事をしていた。たぶんスピンオフが作られるだろう。あんな人材をワイスピユニバースが放っておく訳がない。