『真珠郎』

1978年毎日放送大映京都・映像京都製作全3回。

 

原作は1936-7年『新青年』、底本は1974年角川文庫版。

 

原作には金田一は登場しないが作者の了解を得て脚色したらしい。

 

昭和23年、城北大学の講師乙骨と椎名は、信州岩田村の鳥越湖畔にある元生物学者鵜藤の屋敷へ静養に向かう。絶世の美青年、真珠郎を目撃するが、彼は鵜藤が復讐のため手塩にかけて育てた、「アポロンのような顔にバチルスのような心の男」だった。

 

何冊もの研究ノートから垣間見える鵜藤の情熱、暗闇からニヤニヤ笑いながら金田一が登場する不思議な場面が印象に残る。