2012年7月に観た映画・DVD

7月の鑑賞メーター
観たビデオの数:3本
観た鑑賞時間:323分

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD]バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD]
バタフライ効果(自然界で初期のささいな差異が後に大きく影響するという現象;アマゾンでチョウが羽ばたけばシカゴの天気に影響するなど、カオス理論(chaos theory)を隠喩で表すのに使われる)」(『ジーニアス英和』)をうまく用いている。日記に記述されていた日の自分に入り込めることに気付いた青年が、過去のうまくいかなかった事柄を微調整していくが、「あっちを立てればこっちが立たず」とばかりに事態は暗転していく。主人公の最後の選択は悲壮なものだが、同時に「運命の人」の代替可能性を思わせるクールな結末である。
鑑賞日:07月14日 監督:Array,J・マッキー・グラバー

モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
アーサー王と円卓の騎士』のパロディ(1975年)。"The Knight Who Says Ni"は何度見ても素敵。"Roger the Shurubber"、"Tim the Enchanter"など、名前の付け方に途方もない底抜け感を感じる。「ニッ」や「アアアアアアア」など、擬音ギャグが多いのは、擬音がナンセンスの極みだからか。最初に流れる"Dentist on the Job"という違う内容の映画や、観客に過剰に語りかける字幕など、礼儀正しく映画というアートフォームで遊んでいる感じ。
鑑賞日:07月21日 監督:Array,テリー・ギリアム

穴 / HOLES [DVD]穴 / HOLES [DVD]
無実の罪で少年更生施設送りになった少年スタンリー。そこは「人格形成」のため、少年たちにひたすら穴を掘り続けることを強いる場所だった。一見関係のない過去のエピソードと、現代に生きるスタンリー少年の施設生活が並列で語られる。穴掘りの理由と、過去の呪いが伏線として回収されていく過程がスリリング。主人公の名前が回文(Stanley Yelnats)になっているのは、ある結末に向け過去と現在が収斂していく物語に相応しい。"My past steals my life."という歌詞のエンディング・テーマが効いている。
鑑賞日:07月23日 監督:アンドリュー・デイビス

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